税理士として仕事を続けていると、経験や知識が少しずつ積み重なり、できることも増えていきます。成長を実感できることは、とてもありがたいことです。
その一方で、私が常に自戒を込めて意識していることがあります。
それは、「謙虚さを失っていないか」という点です。
顧問先の会長から教えていただいた「謙虚さがなくなる兆候」
以前、顧問先の会長から一冊の本をご紹介いただきました。
その中に、「謙虚さがなくなる14の兆候」という項目があり、強く印象に残りました。
当時の私は税理士になって数年が経ち、仕事に「慣れ」が出てきた時期でした。
大きな失敗はないものの、細かなミスが重なり、「何かうまく回っていない」と感じる場面が続いていました。
その本を読んだとき、思わずドキッとする内容が多くあり、それ以来、この「謙虚さがなくなる兆候」を、自分自身への戒めとして定期的に読み返すようにしています。
謙虚さがなくなる14の兆候
本の中では、謙虚さが薄れてきたときに表れやすい行動として、次のような点が挙げられていました。
・時間に遅れだす
・約束を自分のほうから破りだす
・挨拶が雑になりだす
・他人や会社の批判をしだす
・すぐに怒りだす(寛容さがなくなる)
・他人の話を上調子で聞きだす
・仕事に自信が出てきて勉強をしなくなる
・ものごとの対応が緩慢になる
・理論派になりだす(屁理屈をいう)
・打算的になりだす(損得勘定がしみつく)
・自分が偉く思えて、他人がバカにみえてくる
・目下の人に対して、ぞんざいになる
・言い訳が多くなる
・「ありがとうございます」という言葉が少なくなる
(参考:池田繁美著『素心のすすめ』)
どうでしょうか?
当てはまっている項目はありませんか?
私は「時間に遅れだす」「打算的になりだす」の項目でドキッとしました。
謙虚さを忘れないために
仕事に慣れ、経験を重ねるほど、自分では気づかないうちに態度や考え方が変わってしまうことがあります。だからこそ、意識的に立ち止まり、自分を振り返ることが大切だと感じています。
税理士という仕事は、高い専門性が求められる反面、つい「自分の判断が正しい」と思い込みがちな側面があります。
しかし、どれだけ高度な提案や経営助言を用意したとしても、そこに謙虚さやお客様への敬意が欠けていれば、信頼関係を築くことはできません。
「最近、少し対応が雑になっていないか?」
「お客様との良好な関係に甘えていないか?」
忙しさに追われる日々の中でも、この14項目を鏡にして自分を省みることが、自分を見失わず、良いサービスを提供し続けるために重要と考えています。
まとめ
謙虚さを失う兆候は、特別な人だけに起こるものではありません。
忙しさや慣れの中で、誰もが知らず知らずのうちに陥ってしまう可能性があります。
私自身、まだまだ完璧ではなく、いまだに、この「14の兆候」を読み返し、背筋が伸びることがあります。
経験・知識・自信は持ちつつ、謙虚さは忘れない。
事業や仕事、プライベートが順調な時ほど、「謙虚さがなくなる14の兆候」を振り返ってみてはいかがでしょうか。