税理士になるには長く嶮しい受験期間を乗り越えなければなりません。
励ましあう受験仲間の存在は、心強いことでしょう。
しかし、私は受験仲間を作らないようにしていました。
受験仲間の存在
税理士試験は合格までの受験期間が長い試験です。
合格まで早くても2年、長ければ10年以上かかることもよくあります。
受験期間が長くなる一番の要因は、モチベーションの低下だと思います。
税理士試験では1度合格した科目は生涯有効となるため、働きながらでも合格することは不可能ではありません。
しかし、生涯有効であるがゆえに、来年があるという思いから受験期間が長くなる傾向にあります。(生涯有効であるため諦めがつかず、受験ループにハマってしまうこともしばしば)
初めの数年はモチベーション高く挑んでいても5年、10年と経つとモチベーションの維持が難しくなってきます。
結婚、出産、子育てなどのライフイベントが重なるとさらに難しくなるでしょう。
そんな時に、同じような境遇の励ましあえる受験仲間の存在はありがたいものです。
受験仲間が頑張っている姿を見て、自分も頑張らねばと奮起することもあるでしょう。
しかし、私はあえて受験仲間を作らないようにしていました。
受験仲間を作らない理由
理由は3つあります。
①勉強以外に時間を取られたくなかった
単純に受験勉強以外に時間を割きたくなかったということがあります。
受験仲間を作ると、休憩の合間に話をしたり、たまには一緒に食事に行ったりということが生じます。
人によっては、それがいい息抜きになるという方もいるでしょう。
情報交換、リラックスする時間も大切です。
私はその時間が煩わしいと感じてしまいました。
安くない授業料を支払って、貴重な時間を費やす以上は、勉強に全振りしたい!
友人作りより勉強時間確保が優先です。
受験時代、私は専門学校(TAC)の自習室を好んで使っていました。
受験生の中には、受験仲間と休憩室でいつも話をしている方もいました。
その方が最終的に合格したかどうかはわかりませんが、税理士になってお見かけしたことはありません。
②他の受験生の成績に一喜一憂したくなかった
受験仲間がいるとどうしても自分の成績と比較してしまいます。
私は相手の成績が良く、自分が悪かった場合、心穏やかでいられる自信がありませんでした。
税理士試験の実力が伸びてくる時期は人それぞれです。
勉強に専念している方もいれば、働きながら勉強している方もいます。
初めて受験される方も、すでに何年も勉強を続けている方もいます。
一度の模擬試験で最終的な合格の可否をはかれるものではありませんが、比較対象ができるとどうしても比べてしまいます。
目標を設定することはいいことですが、それはあくまでも人と比較するのではなく、合格ライン又は過去の自分を基準に設定すべきです。
特にいまはSNSがありますから、知らない受験生の投稿を検索しては一喜一憂してしまうかもしれません。
③受験仲間がいなくても特に困ることがなかった
当初から受験仲間を作らないという考えでしたが、それでもなにか困ることがあれば受験仲間を作ったかもしれません。
しかし、受験仲間がいなくても特に困ったことはありませんでした。
情報収集や勉強方法、わからない箇所があれば、専門学校の講師の方に聞くのが一番確実です。
書籍やネットでも調べることはできますので、仲間内で相談する必要もありません。
なにより、長い受験期間では仲間と励ましあうことも大切ですが、自分と向き合う時間の方が重要だと思います。
税理士仲間は合格した後でも作れる
受験時代からの仲間はかけがえのないものだという反論を受けそうですが、仲間は合格後でも作れます。
私は、合格後に同時期に受験勉強をしていた方と何人も知り合い税理士仲間となりました。
受験時代に話したことはありませんでしたが、同じ専門学校で勉強していた、同じ時期に受験勉強をしていた、勉強している姿をお見かけしていたというだけでも親近感が生まれ、仲良くなれるものです。
仲間作りは合格後でもできますので安心してください。
まずは、受験を突破すること、そのためにも勉強に集中することが大切です。
受験仲間を作ることを否定したいわけではありません。
受験仲間がいた方が勉強が捗るという方もいるでしょう。
しかし、必ず必要とは思いません。
受験仲間との関係に悩んでいる方は一度距離をおいてみてもいいと思います。
人に振り回される自覚のある方は、受験仲間を作らないという選択をしてみてください。
(参考)