先日、株式会社ALBIREO(アルビレオ)というコンサルティング会社を設立しました。
どのような会社なのか、なぜ税理士事務所とは別に会社をつくったのかについては、また改めてご紹介したいと思います。
今回は「会社の設立日」についてのお話です。
株式会社ALBIREOの設立日は、令和8年(2026年)7月19日。
この日は日曜日でした。
「日曜日なのに設立できるの?」と思われた方もいるかもしれません。
実は、令和8年2月2日からの商業登記規則等の改正により、土日祝日などの休日を会社の設立日として指定できるようになりました。
そこで今回は、なぜ日曜日を設立日に選んだのか、実際にどのような手続きを行ったのかをご紹介します。
なぜ令和8年7月19日にしたのか
7月19日を設立日に選んだ理由は、大きく3つあります。
①せっかくなら休日を設立日にしてみたかった
令和8年2月2日の商業登記規則改正により、これまでできなかった土日祝日を設立日に指定できるようになりました。
税理士として会社設立に関するご相談を受けることもありますので、「せっかく自分で会社を設立するなら、新しい制度を実際に使ってみよう」と思ったのがきっかけです。
自分自身で経験しておけば、今後お客様から同じようなご相談をいただいた際にも、実体験をもとにお話しすることができます。
②決算期を6月にしたかった
会社の設立日を考えるとき、設立日だけでなく「決算月をいつにするか」も非常に重要です。
株式会社ALBIREOは7月設立とし、6月決算にしました。
税理士事務所の繁忙期は年末調整から始まり、確定申告、3月決算と、12月から5月ごろまで業務が集中します。
そのため、自社の決算まで同じ時期に重なってしまうと、どうしても十分な時間を確保しにくくなります。
6月決算であれば、税理士事務所の繁忙期を避けながら、自社の一年間の数字としっかり向き合うことができます。
③大安・天赦日・一粒万倍日がすべて重なっていた
実はこれが7月19日に決めた一番大きな理由です。
この日は、
「大安」「天赦日」「一粒万倍日」
という3つの吉日が重なる日でした。
- 大安:六曜の中で最も縁起が良いとされる日
- 天赦日:暦の上で最上の吉日ともいわれ、年に数回しかない日
- 一粒万倍日:「一粒の籾が万倍に実る」とされ、新しいことを始めるのに良いとされる日
これだけの吉日が重なる日はなかなかありません。
「これは設立日にするしかない」ということで設立日を決めました。
もちろん、縁起の良い日に会社を設立したからといって、会社の業績が良くなるわけではありません。
それでも、「良い日に会社をスタートできた」という気持ちは、これから会社を経営していくうえで前向きな気持ちにしてくれます。
休日を設立日にできるようになりました
令和8年2月2日、商業登記規則等の改正が施行されました。
この改正により、土日祝日などの行政機関の休日を法人の設立日として指定することができるようになりました。それまでは法務局が閉庁している休日には登記を行えなかったため、設立日は必然的に平日に限られていました。
そのため、「誕生日を会社の設立日にしたい」「縁起の良い日から事業をスタートしたい」と考えてもその日が休日だと選ぶことができませんでした。
今回の改正によって、会社を設立する方が、これまでより自由に設立日を選べるようになりました。
休日を設立日に指定するための要件
休日を設立日に指定するためには、一定の要件があります。
法務省が公表している要件は次のとおりです(参考:法務省ウェブサイト)。
- 登記が成立の要件となる会社等であること
- 設立の登記の申請書に、本特例を求める旨および指定する登記の日(指定登記日)を記載すること
- 指定登記日が行政機関の休日であること
- 指定登記日の直前の開庁日に申請をすること
つまり、
「7月19日(日)を設立日にしたいから、いつ申請してもよい」
というわけではありません。
指定した休日の直前の開庁日に申請することが重要なポイントになります。
申請書への記載方法
書面(窓口・郵送)で申請する場合は、申請書の余白に「登記の年月日は登記すべき事項の『会社成立の年月日』に記載した日付のとおりとすることを求める」旨を記載します。
そのうえで、「登記すべき事項」欄の「会社成立の年月日」に指定登記日(休日の日付)を記載します。
法務省のウェブサイトに記載例(PDF)が公開されていますので、書き方の確認はそちらをご参照ください。
実際に法務局の窓口で申請しました
今回、私は法務局の窓口に登記書類を持参して申請しました。
私の場合は7月19日の日曜日を設立日にしたかったため、その直前の開庁日である17日金曜日に法務局へ書類を提出しました。
通常であれば実際に申請した日が会社成立の日となりますが、この特例を利用することで、「申請は平日、会社の設立日は日曜日」ということが可能になります。
オンライン申請や郵送でも特例を利用することは可能です。
ただし、その場合でも申請が開庁時間内に到達し、指定登記日の直前の開庁日の日付で受付される必要があります。
通信の遅延や郵便の到着タイミングによって受付日がずれると、特例の要件を満たさなくなるリスクがあります。
「どうしてもこの日を設立日にしたい」
という希望がある場合には、申請日がずれてしまわないよう余裕をもって準備する必要があります。
私自身は、確実に7月19日を設立日にしたかったため、今回は窓口に持参する方法を選びました。
「設立日」から逆算して準備することが大切
設立日を休日にする場合も、前段階の準備は平日に済ませておく必要があります。
定款の認証(公証役場での手続き)や資本金の払込みは、設立日より前に完了していなければなりません。
公証役場も土日祝日は基本的に休業しているため、スケジュールは逆算して組む必要があります。
「この日を設立日にしたい」と決めたなら、そこから逆算して準備のスケジュールを立てることが重要です。
まとめ
- 令和8年2月2日からの商業登記規則改正で、土日祝日を設立日に指定できるようになった
- 指定登記日の直前の開庁日(平日)に申請する必要がある
- 申請書の余白に本特例を求める旨を記載し、「会社成立の年月日」に指定登記日を記載する
- オンライン・郵送でも特例の利用は可能だが、受付日のズレが生じるリスクがある
- 定款認証・資本金払込などの前段階の手続きは、事前に平日で済ませておく必要がある
会社設立のタイミングは、決算期の設計や節税の観点からも重要な判断です。
「いつ設立すべきか」「決算期はどう決めるか」といったことも含め、お悩みがありましたらお気軽にご相談ください。